近年、私たちの生活のあらゆる場面でAI(人工知能)の技術が飛躍的な進化を遂げていますが、医療の分野、特に大腸カメラ(大腸内視鏡)検査の現場でも、AIは強力な助っ人として活躍し始めています。「人間の目だけでは見逃してしまうような小さな病変や平坦ながんも、AIがサポートして見つけてくれる」──そんな最新のAI内視鏡診断支援システム「CADEYE(キャドアイ)」について、その仕組みと患者様が得られるメリットをわかりやすく解説します。
大腸カメラにおける「見逃し」のリスクと人間の限界
大腸内視鏡検査は、内視鏡専門医が高度な技術と経験を駆使して行いますが、それでも人間の目による観察には限界があります。大腸の内部はヒダが多く、さらに残渣(便のカス)や泡がある場合もあります。
平坦な病変や腸のヒダの裏側は発見が非常に難しい
腸のヒダの裏側に隠れた小さな大腸ポリープや、正常な粘膜と色が似ている「平坦なポリープ(陥凹型病変)」などは、非常に発見が難しく、熟練した医師であっても見逃されてしまうリスクがゼロではありません。
内視鏡医の「第二の目」となるAI診断支援システム「CADEYE」
そこで開発されたのが、AI技術を活用した内視鏡診断支援システムです。その代表的なものの一つが「CADEYE(キャドアイ)」です。流山周辺や千葉県内の先進的なクリニックでも導入が進んでいます 9。
膨大な臨床画像をディープラーニングしたAIによるリアルタイム解析
CADEYEは、大腸ポリープや大腸がんの膨大な画像データをディープラーニング(深層学習)で学習しており、検査中のリアルタイム画像から病変を瞬時に解析します。
CADEYEがもたらす2つの強力なサポート機能
このシステムは、主に2つの機能で医師を強力にサポートします。
病変の「検出」サポート(見逃し防止のアラート)
内視鏡のモニター上にポリープやがんの疑いがある病変がわずかでも映り込むと、AIが音と画面上の枠(バウンディングボックス)で医師にその位置を知らせます。これにより、医師の注意力だけでなくAIの客観的な目が加わり、微小な病変の見逃しを徹底的に防ぎます。
病変の「鑑別」サポート(がんかどうかの予測)
発見した病変に内視鏡を近づけると、AIがその表面の模様や血管のパターンを瞬時に解析し、「切除すべき腫瘍性の病変(腺腫やがん)」なのか、「放置してもよい非腫瘍性の病変」なのかを予測して表示します。これにより、不要な切除を減らし、より安全で効率的な検査と治療が可能になります。
ブルーライト(青色照明)との組み合わせでさらに高精度に(BLI:Blue Laser Imagingによる精緻な観察)
さらに、通常の白色光だけでなく、粘膜の血管や構造を強調して映し出す特殊な青色照明(ブルーライトなどの画像強調観察技術)とCADEYEを組み合わせることで、色の補色効果により病変の赤みが際立ち、発見率と診断の正確性はより一層高まります。
最新機器を備えた専門クリニックでの検査を推奨する理由
大腸カメラを受ける際は、医師の確かな技術に加えて、こうした最新のAI設備(CADEYE)が導入されているかどうかも、質の高い医療を受けるためのクリニック選びの重要なポイントとなります。

