血便専門外来
血便とは、便に血が混じっていることをいいます。「便が出たときに便器を見ると水が真っ赤に染まっていた…」「おしりを拭いたときに紙に血がついていた…」そんな経験をしたら、心臓が止まるほど驚いてしまうかもしれません。ネットで検索すれば、恐ろしい言葉が並び、さらに不安が増してしまった方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えします。血便は即座に命に関わる緊急事態とは限りません。いぼ痔や切れ痔など、命に別状のない疾患が原因であるケースも非常に多いです。
しかし、自己判断で放置することも危険です。当院の血便外来では皆様の不安を払拭できるよう、迅速に診察、そして必要に応じて検査をご案内いたします。
ご予約はこちらより「肛門科(血便専門外来も含む)」をご選択ください。
「血便」の主な原因
血便の主な原因は以下の通りです。
いぼ痔・切れ痔(痔核・裂肛):脱出や痛みなく出血することもあります。
虚血性腸炎:突然の腹痛と下痢、血便が特徴的です。
憩室出血:腸の壁にできたくぼみ(憩室)から出血します。腹痛を伴わないことが多いです。
炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病):腸に慢性的な炎症が続く病気です。突然血便が出たというよりも、下痢や腹痛を伴う血便がしばらく続いていることを気にして受診される方が多いです。
ポリープ・大腸がん:ポリープやがんの表面はもろいので、便が通過する際にこすれて出血します。大出血することは多くありません。
「色」や「量」だけで
病気は判断できません
「鮮やかな赤色なら痔で、黒っぽければ深刻」といった情報を見ることがありますが、血便の色や量だけで、疾患の種類を正確に見分けることはできません。
大量に出血している場合は貧血のリスクがあるため、脈拍や血圧の状態を確認し、必要に応じて血液検査で貧血を評価します。
当院の血便外来の特徴
1. 日本大腸肛門病学会 専門医・指導医による診察
血便の診療には、大腸・肛門疾患に関する専門的な知識と経験が欠かせません。当院では日本大腸肛門病学会の専門医・指導医が直接診察を行います。
2. 比較的すぐに診察をご案内できます
医師2名体制で診療を行う日を設けており、外来の診察枠を多く確保しています。そのため「症状があるのに予約が数週間先」といったことが起こりにくく、比較的すぐに診察のご案内が可能です。血便は「気になったときにすぐ相談できる」ことが安心につながると考えています。
3. 条件が合えば、当日の大腸カメラ検査も可能です
診察の結果、検査が必要と判断された場合、条件が整えば当日中に大腸カメラ検査を受けていただくことができます。できるだけ早く原因を明らかにすることで、不安な時間を短くします。
4. 豊富な実績
開院以来、内視鏡検査は18,000件以上、肛門診察は8,000件以上の実績があります。多くの症例に向き合ってきた経験に基づき、一人ひとりの状態に合わせた丁寧な診療を行っています。
当院の大腸カメラ検査の特徴
① 鎮静剤の使用について
内視鏡検査では、検査時の痛みや不安を抑えるために鎮静剤と鎮痛剤を使用することができます。鎮静剤を使用すると、完全に眠った状態になる方もいれば、意識がぼんやりとした状態で検査を受ける方もいます。
鎮静剤を使用した場合、検査当日は自動車の運転ができません。鎮静剤の使用を希望されない場合は、薬を使わずに検査を行うことも可能です。その場合、腸が引っ張られる感覚などを覚えることがありますが、多くの場合は問題なく検査を終えることができます。
② 内視鏡の挿入方法

内視鏡の挿入方法にはいくつかの方法があり、当院では「無送気軸保持短縮法」を用いることが多くなっています。
腸内に空気を送ると腸が広がり、腹部の張りや痛みの原因になります。また、内視鏡を強く押し込んで進めると、腸が突っ張ることで痛みが生じる場合があります。そのため、内視鏡を大腸の最も奥まで進める際には、空気の代わりに水を注入しながら挿入方向を確認する方法をとっており、腸の拡張を抑えることができます。
大腸の中でもS状結腸(左下腹部にある部分)は最も伸びやすく、痛みが生じやすい部位です。この部分をできるだけ伸ばさずに内視鏡を通すことが、痛みの程度に影響するため、S状結腸の挿入には特に時間をかけています。
内視鏡が最も奥まで到達するのにかかる時間は、多くの場合5〜8分程度です。その後、観察をしながら内視鏡を抜いていく工程に6〜10分程度かかります。観察のみの検査であれば、全体でおよそ15分程度です。
③ 腹部の張りを抑える工夫
検査中および検査後の腹部の張りを抑えるため、腸を広げる際には炭酸ガスを使用しています。内視鏡を挿入する段階では空気を送らず、最も奥まで到達した後、観察のために炭酸ガスで腸を広げます。
炭酸ガスは血液中に速やかに吸収され、呼気から排出される性質があります。空気を使用した場合は排出(排ガス)に時間がかかりますが、炭酸ガスは吸収・排出が早いため、検査後の張りも比較的早く治まります。
④ 実施する医師について
検査は、日本消化器内視鏡学会の専門医または指導医の資格を持つ医師が担当しています。内視鏡システムの性能を活かしながら検査を行っています。
⑤ 内視鏡システムについて
当院では、富士フイルム社製の内視鏡システム「ELUXEO 7000システム」を使用しています。大腸内視鏡検査には、内視鏡画像診断支援システム「CADEYE」もあわせて使用しており、病変部の検出・鑑別を補助する目的で活用しています。
⑥ 院内での下剤内服について
検査前の下剤内服は、希望される方は院内で行うことができます。下剤内服後の移動が不安な方にも対応しており、完全個室も用意しています。個室利用時の環境は以下の通りです。
- テレビ付きの個室(1日1名利用)
- 院内Wi-Fiの利用が可能
- 専用トイレを設置しており、任意のタイミングで利用可能
- 排便状況について看護スタッフに相談可能
個室使用料は3,500円(税別)です。
⑦ 検査後の休憩について
鎮静剤を使用した検査では、終了後20分程度安静にする必要があります。当院ではリカバリールームを用意しており、検査後はそこで休んでいただけます。
⑧ 胃内視鏡検査との同日実施について
胃内視鏡検査と大腸内視鏡検査を同日に行うことに対応しています。同日に実施することで、来院回数や下剤内服・食事制限の回数を抑えることができます。
急な血便でお困りの方は、是非お気軽にご相談ください。ご予約はこちらより「肛門科(血便専門外来も含む)」をご選択ください。


